旅の友に選んだ本 〜 夢野久作「犬神博士」

  • 2014年08月21日
  • book

先日手ぶらで田舎に帰りました。
ものの見事に新幹線の中で暇を持て余し、非常に意義のない無駄な時間を過ごしました。

自分が一番嫌いなことは「長時間(1時間以上)移動する事」なのです。

これはまずい。

行った先は田舎の本屋でした。立派なくらい立派なショッピングモール。
これが田舎の経済を吸い上げている大きな柱のひとつです。
そんなものが実家の数分にできてうちの親は大喜びしているのですが。。。

それはさておき。

そろそろ経済の本でもかじっていこうか。とも思ったのですが
どっからかじっていいかもわからず、今更マンガもないし、
できれば活字をがっつり読んで眠くなってしまえば超ラッキー。

最新の小説にもさして興味も無く。
ハードカバー重いし。と、消去法を繰り広げた結果。
角川文庫にたどり着いたのでした。
我が青春の角川文庫。

自分でもこのチョイスにセンスがあると思えない

「犬神博士」に落ち着いてしまったのでした。(あと短編集も買いました。)

我ながら旅のお供に選ぶチョイスとして妥当とは思えません。
無難に大槻ケンヂでいこうと思ったのですが(無難か?)、
本屋にありがちな背表紙ちょっとボロボロになってて、
新品で買うありがたみにかけるなと。。。

夢野久作を見たら誰も手に取った形跡がない!(笑)

と、ここまできてやっと内容の話になります。

「犬神博士」というあだ名の「変わった人」へのインタビューという形式です。

どこの生まれとも分からぬ踊り子の男の子は踊りの才能があり、
「非人」として各地を物乞いしてまわってました。
ただ、この子は学が無いだけであらゆる才能に恵まれており、
その才能を認められて九州の経済業界に影響を及ぼすに至る。
という。痛快人間劇でした。

思ったよりも爽快な内容でした。

夢野久作といえば代表作は「ドグラ・マグラ」です。
そっから考えるとちょっと肩透かしされた気分でした。

ということで「犬神博士」はまだ全部完読してませんが。。。
「痛快人間劇」といってもおどろおどろしい要素は沢山出てきます。
やたら派手な色。や、暗闇の描写が多く見られ、
九州弁(すいません、この表現が妥当か分かりませんが)を多用(もちろん活字として)する事で
「標準語ではない読みにくさ=異国感」の演出にもなってます

なにより登場人物はサーカスの演者なのか、コメディ演劇の登場人物なのか。
そんなおかしな人たちばかりです。

そう、サーカスのピエロがコメディ演劇を演じているような雰囲気です。

夢野久作の自分の読んだ作品全てに感じる事ですが、
なんか舞台を椅子に座って見ているような感覚になります。私は。
そんな摩訶不思議な活字を、田舎帰りの新幹線で読んでいるのは、
いろいろとおかしい状況でなんだかなあ。って、正直思いましたがなんか良い機会でした。

おおお。漫画版では丸尾先生が描かれていますか。。。

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